ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「笑顔のアイコンタクトに魅せられて」その221

薫子は
今年
40才になる
まだまだ若い女性ですが
無常を感じていました。

無常なこの世に
生きていかざる得ないなら
幸せを
みんなに配ることのできる
人生を
歩むべきだとまで
考えていました。

一週間で
薫子は
人生のすべてを知ったと
思いました。

こんな成長をした薫子は
正直な心で
登と接しようと思いました。

そして
その日は
やって来ました。

その日は
朝早く目が覚めました。

窓の外が
段々と明るくなって
窓の外の
桜の青葉に
日差しが当たっているのがみえました。

お弁当を作り始めました。

夏子が
いつもより
早く起きてきて
「今日おじちゃんと
お花を
見に行くんだよね」と
眠たそうに言っていました。

いつものように
陽一の写真に向かって
「頂きます」
と言って
朝ご飯が始まり
「ごちそうさま」で
終わりました。

身支度をして
ふたりは
待ちました。

夏子ちゃんは
水筒と
小さなリュックサックを
担いで
入り口で
じっと待っていました。

登のことだから
時間通りに
必ずやってくると
薫子は
思っていましたが
夏子ちゃんの横で
待っていました。