野村が ずーと家にいて 楽しくすごしていた 順子でした。 でも 野村は 大学の教授の 世話で 化粧品会社の 研究員として 再就職を果たしたのです。 化粧品は 当時新しく出てきた ナノ化技術によって 飛躍的に 伸びようとしていたのです。 電気技術を持っている 野村が 活躍する場所が 新しくできました。 化粧品会社は 9時から5時まで 勤務時間が かなり正確で 30分の通勤時間が 要りますので 家を 8時に出て 5時半には 帰ってくる 決まった 日々が続くのです。 野村は 家では 会社の仕事を 持ち帰って 案を練っていたようですが 順子には 難しくてわかりませんでした。 順子は 超氷河期の この時代にも 良い会社に勤められて 良かった 幸せと 思いました。