ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「和巳の恋」第9話

翌日はもちろん会社ですので
目覚ましが鳴ると
起き上がって
用を足して食事をして
出かけました。

でも体を動かしていても
「心ここにあらず」でした。

宙を浮いているような
気持ちだったのです。

2度不合格になったときには
合格したら
どんなに嬉しいだろうと
思って勉強してきたのに
全然楽しくないのです。
何故なんでしょうか。

頭の中は
「cook
料理
試験
、、、
なんだかわからない
名前は何なの
メールすべき
しない方が良い
、、、、
試験
合格」
などととりとめもないことを
考えてしまいました。

派遣先の
仕事場でも
仕事がはかどりませんでした。

上司に
怒られないか心配になった
和巳は
気を取り直し
過去のことは忘れて
働こうとしましたが
うまくいきませんでした。

そんなふうに
一日の仕事が
終わって
友達の誘いも断って
家へと帰りました。

アパートのお部屋で
考え込んでしまいました。

ロフトに上がって
携帯を取り出し
メルアドを見ながら
考えていました。

もう何時間も
考えていましたので
そろそろ考えを決めなければと
思っていました。

そんなことを思いつつ
体が熱くなっていくのを覚えました。
和巳は
天窓のバーに手をかけ
引っ張り
開けました。

スーと
冷たい風が入ってきて
和巳は
その中にいました。

和巳の頭の中の
「cook
料理
試験
、、、
なんだかわからない
名前は何なの
メールすべき
しない方が良い
、、、、
試験
合格」という
堂々巡りの考えが
冷たい風とともに
どこかに飛んで行ってしまいました。

その風の中で
和巳は決心しました。