ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ロフトで勉強しましょ 12話

十詩子は何も言えず
パン屋で菓子パンを買う羽目になってしまいました。

内心
「レストランで昼食じゃないの
パンは好きだけど
パンとレストランは
違うでしょう」と思いつつ
仕方がないので
好きなパンを撰びました。

悟は
自分の分だけお金を払って
しまったのを見て
「あー
敬子が言っていた
事態になってしまった。
どうしようかな。
見込みはもうないのかなー」
と思いながら
十詩子は自分の分を
払いました。

ふたりは自分のパンを持って
パン屋を出ました。

阪神尼崎駅前の公園のベンチに座りました。
気候が良かったので
気持ちは良かったですが
十詩子の心は
少し気が滅入って
しまいました。

悟は
簿記のことや
大学のことや
いろんな事を話しました。
でも
十詩子はそんなことより
レストランの事が
気になっていました。

食べ終わって
悟は
「図書館は
話が
できないので
もっと他の場所はないかな」と
十詩子に聞きました。

十詩子:
そうね
図書館では
ちょっとふたりで勉強する意味ないですよね。

悟:
そうだ
喫茶店に行かない?
喫茶店なら
コーヒー一杯で
相当粘れると思うし

十詩子:
それはいい考えね

当時は
喫茶店のが段々と増えていく時期で
時間があれば
喫茶店に行くという
習慣ができつつある時期でした。

ふたりは
国道沿いの
雰囲気の良い
喫茶店の
窓側の席に座りました。