ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ロフトで勉強しましょ 61話

悟と十詩子は
一見和やかに話しているようですが
しかし
ふたりは神経を使っていました。

十詩子も悟も
お互いに相手を
傷つけないように
気をつければ付けるほど
離れていくような気がしたのです。

十詩子は
一歳下なのに
一流会社の課長で
それなりの高給取りです。

かたや悟は
親がかりの
未だ大学生
もちろん働いたこともない
世間知らずの
無職です。

違和感を感じながら
翌日も
同じように
大学で会っていたのです。

十詩子は
行くまでは
楽しかったのですが
会うと
気をつかってしまって
気疲れしてしまうのです。

こうして
十詩子の
短い休暇は終わりました。

悟は
新大阪まで
見送ってくれました。
十詩子は遠慮したのですが
どうしてもと言うことで
新大阪まで来たのです。
平素は
そこまで見送らないのに
その日に限って
新大阪まで来てくれたのです。

十詩子は
ホームの
悟を
見えなくなるまで
ズーと見て
手を振っていました。