ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

クリスマス特別企画「クリスマスはロフトで」 ロフトで勉強しましょ番外編 その5

午後4時ごろになって
妖精は
「さあ行きましょう。
私は見えなくなるようにするから
私の姿と
声が聞こえるには
あなただけよ。
それと
喫茶店の
コーヒーと
ケーキ代払っておいてね」というと
立ち上がりました。

十詞子は
お金を払って
外に出ました。

妖精:
ちょっと待ってよ
まだ見たいね

十詞子:
どうするの

妖精:
私が歩く後ろを付いてきてね
まだよ。
ちょっと小走りが良いかな

少したってから


妖精:
さあ行きましょう。

十詞子は
小走りに走る
妖精の後ろと
付いていきました。
突然右のほうから
黒いジャンパーを着た男性が
前を横切ろうとしました。
十詞子は歩く早さをゆっくりとした瞬間
足に何かが当たり
もんどりうって
頭から
路上にこけ始めました。

十詞子は
「あっ!」と叫びならが
こけていきました。
顔が
路上に激突しようと瞬間
妖精が
頭の下に
十詞子のカバンを敷いてくれて
顔だけは助かりました。

「痛い!」と大声で言いました。
右足のひざから
血が吹き出て
左足も血がにじんでいました。

黒いジャンパーの男性が
手に持っていた本を落としたために
それに足をとられて
十詞子はこけたのです。

もちろん
本を落としたのは
妖精の魔法のせいなので
男性には罪はありません。

しかしその男性は
すぐさま
十詞子を
助けに来ました。
手際よく
ハンカチを出して
十詞子の足の血を止めようとしました。

十詞子は
あまりの痛さに
目を閉じていましたが
薄目で見てみると
その男性は
悟だったのです。

悟:
ごめんなさい
私のせいで
こんな大怪我を
大丈夫ですか
救急車呼びましょうか

十詞子:
大丈夫
大丈夫よ
大丈夫だと思うわ

悟:
本当にごめんなさい。

妖精:
こんなところで話していても
何でしょう
『ちょっと休めたら大丈夫だから』
と言うのよ

十詞子:
ちょっと休めたら大丈夫だから

悟:
そうだよね
立てるかな
あそこの喫茶店に行こうか

十詞子:
大丈夫立てるみたい

妖精:
ちょっとよろけるのよ

(そう言われた十詞子は
少しよりよりけました。
悟は
手を差し伸べて
助けました)

悟:
ごめんね大丈夫ではないみたいじゃない
本当にごめんね

十詞子:
良いの

そういいながら
喫茶店に着きました。

喫茶店の店員は
十詞子がまた戻ってきたので
不審に思いながら
水を出しました。

窓側の席に座わりました。
妖精も
十詞子の隣に座りました。
ふたりは黙っていました。