暇な実験を ただぼやっと 見ていた美智恵は 前に座っている 実験仲間の 良夫が話しかけてきました。 良夫: 暇だよね こんな時には お話でもしない。 美智恵は 別に断る理由もないので 美智恵: そうね 暇ですよね 良夫: 僕 嵯峨良夫というんだ。 嵯峨の嵯峨は 京都の嵯峨野の嵯峨だよ 佐賀県の嵯峨でないんだ。 美智恵は そんなこと知っていてどうなるの と感じてはいましたが 美智恵: そうなの 知らなかったわ 良夫: そうだろう 嵯峨野の嵯峨は 少し難しいもの 知っているかな 美智恵は そんなこと知らないと思いつつ 美智恵: どんな字だったかしら 確か 山へん だったかしら。 良夫: そうだよ 嵯峨野だから 山なんだよね 秋になったら 紅葉の有名なところだからね 秋になったら 嵯峨野に行かない? 美智恵は 唐突な誘いに 唖然としながら 美智恵: それは 秋になったら 考えるわ まだまだ 紅葉も早いと思うし 良夫: そうだよね まだ9月の暑いものね 秋になるのが 楽しみ 美智恵は 今までに経験したことのない ちょっと図々しい 良夫に 驚いていました。