ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ロフトの奇跡 その16


莉子:
ところでこの食材
どうしたの
冷蔵庫には
なかったでしょう

妖精:
そりゃ
スーパーで買ってきたの
レシートはこれよ
後でまとめて請求するから

莉子:
あっ
おいしいと思ったら
高いんじゃないの
エンゲル係数
高くなりそう。

妖精:
私が食材は半分出すから
大丈夫よ
経理のほうに
許可を取ってありますので

莉子:
妖精の世界も
経理とかあるの

妖精:
そりゃありますよ
締め切りまでに
領収書を出しておかないと
怒られるんですよ

莉子:
それって
訓告とか戒告とか

妖精:
そんなところまでは
いきませんよ。
そんなことで
戒告をとられたら
妖精も大変です。

莉子:
そうなの
私会社では
領収書を出してもらうほうだけど
出すのは大変みたいね

そんな取り留めのない話に
終始して
寝るので
ロフトに莉子は上りました。

莉子:
わーロフトが
片付いているじゃないの

今までのものは
どうしたの
私の本とか
ぬいぐるみとか

妖精:
それは
本は下の棚に
ぬいぐるみは
押入れの中よ
要るときはそこからとってきてね。
ぬいぐるみは
いらないんじゃないの


莉子:
えー
あのぬいぐるみの熊には
思い入れがあるの
あれはね
子供の時に
近所の
お姉さんから頂いたの
あれがあると
幸運がやってくると
言ってもらったのよ。

妖精:
だから私が来たじゃないの
私は
幸運をもたらす妖精よ

莉子:
えっ
そうなの

妖精:
だからぬいぐるみは
もういらないと思うよ
それから明日は
妖精の研修会で
朝から出かけるから
朝食は作っておくね
ちゃんと食べて出かけるのよ

莉子:
星子さんは
まるでお母さんみたいね

ふたりは談笑しながら
眠りにつきました。