莉子は造花を見ながら 苦しい中 癌と戦っていました。 それから 一週間ごとに 陽一は やって来ました。 薬の休止期になっても 食欲は 戻ってこず 食べづらかったですが 体力を回復するために 莉子は 押し込むように 食べていました。 そんな中 お医者様が 枕元にやってきて 「今回の CT検査で はっきりと癌の 縮小が 認められました。 1回目2回目は 全く効果がなかったのに 3回目で こんなに効果が出るとは 予想もできませんでした。 仕上げの 4回目を 行うと 完治するかもしれませんよ。 4回目は 今の状況では もっと大変と思いますが やりますよね。」 とおっしゃいました。 莉子は その言葉が嬉しかった。 「完治すれば 陽一と デートができる」 という嬉しさに 涙が出てきました。 お医者様には はっきりと 「はい どんなに苦しくとも やってください。 わたし元気になりたいんです」 と答えました。 妖精にその話をすると 「よかったね。 陽一さんの力かもしれませんね」 と言われてしまいました。 莉子はこのとき 体重は 15kg以上やせ 白血球や血小板は 回復していなかったのですが 第4回目の最後の 抗がん剤治療が 始まりました。