ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ロフトダイエット その13

ロフトダイエット その13

中年男性ばかりで
紅一点の蛍子でしたが
みんなには全く注目されていませんでした。

「私って魅力ないのかしら
誰も私を見てくれないわ

あー
ダメダメ
こんな所で
目立ってどうするのよ

それにしても
私を無視するよね
『私は
ネット界の女王よ』と
叫びたい気分だわ

模型の走る音って
軽い音ね
新幹線なんか
ゴーと重い音で
通り過ぎるのに
シャー
としか音が出ないのね。

でもこの音聞いた覚えがあるわ

そうだ
隣の部屋から聞こえてくるんだ
だから隣の人が
この店に来ているのか

鉄道模型ファンでも
相当な者なのかもしれないな

隣の部屋もロフトがあるから
きっとロフトには
こんなジオラマがあって
毎晩毎晩
走らせているから
あんな音が隣からするのね。

初めて知ったわ

でもこんなことがわかっても
役立たないよね」
と考えつつ
店を出ました。

そのあと
益雄は
今日は見るだけで
お店を出たのです。

そしてお店を出る時に
初めて
隣の部屋の女性が
店に来ていることに気が付いたのです。

「隣の人も
鉄道ファンなんだ
珍しいよね
あんなに若い女性が
こんなディープな世界に
興味があるなんて、、、

こんな裏通りの店
誰も知らないよ、、、

でも
10代の
lofteenさんも
鉄道ファンだから
そんなこともあるかもしれないかな

一度声を掛けてみようかな、、
でも
なんて掛けたらいいのかしら、、、

『鉄道模型好きですか
今度
私の部屋で
鉄道模型走らせません?』なんて
声をかけたら
変だし

なにか
前フリがないといけないよね。」などと考えつつ
家に着きました。

明るいうちに帰宅するのは
珍しいので
久しぶりに掃除
洗濯をすることにしました。

ガーガー と
掃除機や洗濯機が
音を立てました

蛍子は
いつもは隣が
静かなのに
今日は
音が聞こえてくるので
「おー
隣の人がいるみたいね
いつも遅いのに
今日は早いんだ

鉄道模型の音じゃない音が
聞こえてくるのは
久しぶりじゃない。

私も掃除でもしましょう。」と
思いました。

蛍子は
ネットを
その日はつけずに
買ってきていた
鉄道模型の
雑誌を
もう一度見てみました。

「おー
鉄道模型は
奥が深いよね。

これは はまる人がいるかもしれないよね。

隣の人みたいに

この電車は
こうなんだ。

ふーん
私も
一度走らしてみたいな
でも買ってきた
あれだけでは
無理みたい

お金も大分かかるみたいじゃないの

レールも馬鹿にならないお値段ね。

中古でもいいんでしょう。
どなたか下さらないかしら、、、
そうだ
ネットで
ツイートしてみましょうか。
あつかましいよね。
ダメよ
ダメよ
でも欲しいし
お金も大変だから

従順な少女は
そんなことおねだりしないよねー」
そんなことを考えて
その日は
終わりました。

一方
益雄は
パソコンを早速つけて
lofteenを探しましたが
新しい書き込みはありません。

「lofteenさんは
寝てしまったのかな

それとも
母親に
禁止されたのかもしれない

鉄道模型をしていたら
おかしいもんね
用事もあるだろうし

明日にでも」
と少しだけがっかりして
模型を走らせていました。