ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

アスカル帰還せよ その46

帰還ユニットのハッチが開くと
私の上を乗り越えて
サリナさんが
サッと
外に出ました。

私は
後ろを振り返りながら
ハッチからでたときには
サリナさんは
既に
ヒーローのように
写真に撮られていました。

私は
「あっ」と
口があんぐり開いてしまいました。


外には
スタッフや
記者・カメラマンがイッパイ
並んでいました。

私は
二番目で
それほど
写真にも撮られず
ヘリコプターに乗りこんで
本部の方に向かいました。

本部の
屋上には
もっとたくさんの人たちが
空から見ると並んでいました。

白髪のお茶の湯博士も
そして私の母もいるようでした。


私とサリナさんは
宇宙服を
脱ぐことができませんので
懐かしさのあまり
涙が出ても
拭くことができませんでした。

そして
ヘリコプターの
ドアが開いて
またまた
サリナさんが
一番に下りていきました。

私は
後から
付いて行きました。

サリナさんが
記者の取材を受けている
横を通り過ぎて
お茶の湯博士と母の元に行きました。


アスカル:
ただいま帰還しました。

お茶の湯博士:
お帰り
大変でしたね
でも予定より
2年も早い帰還
ご苦労様

母:
お帰りなさい
元気で帰ってきてくれてうれしいよ

アスカル:
ありがとうございます。
皆様のおかげです。

お茶の湯博士:
SCのサリナさんが
いて大変じゃなかった

アスカル:
はじめは大変でした。
でも
最後には
サリナさんがいたから
楽しい火星旅行で
また無事に帰れたのだと思います。
今では
サリナさん様々です。


お茶の湯博士:
そうなの

母:
そうなの
おまえは
優しいからね


そんな話をした後
サリナさんと
私は
隔離ユニットの中で
1ヶ月暮らすことになります。

でも
元々
私ひとりが行って帰ってくることになっていましたから
隔離ユニットも
ひとつしかありませんでした。

一ヶ月
私は
サリナさんと
一緒に暮らすことになったのです。