私は 「あっ」と 叫ぶが早いか 魔法の杖を 出すのが早いか それを 振っていました。 とりあえず 時間を私は止めたのです。 時間を止める魔法は 世界的ですので すごくエネルギーが要って 経費がかかるのです。 剛は 左足を滑らし 右足が 階段から足が離れるかどうか というところでした。 私は この滑り落ちる瞬間を 録画しておきました。 そして 時間を少し戻して 階段上まで 剛を後退させ 時間を元通りにしました。 時間が始まるとき 私は 剛の手を 後ろから引っ張って 「ゆっくりに」と言いました。 剛は 何もわからず 突然私が後ろから引っ張ったので びっくりして 「星子さん いつの間に上に来たの」と言いました。 その場は 「後でね」と言って 駅に急ぎました。 夙川の桜は 本当にきれいで 桜の木の下の 眺めの良いところに シートを敷いて 座りました。 風がなくて 陽が暖かくて 気持ちよい天気でした。 まだ昼間で時間があるので 桜をみながら 私は 剛が階段から落ちたときの事を 話し始めました。 星子: 家でね 剛さん 階段から落ちかけたのよ 私が突然後ろから出てきた時よ 剛: えっ そうなんですか ありがとう 魔法で助けてくれたのね 魔法って便利ですよね 星子さんが ズーッと いてくれたら 階段からきっと落ちる事など ないのにね 星子: それもそうだけど 神様からの任務もあるから 剛: そうなんですよね 星子さんは 任務があって 来てくれているんですよね 任務 任務、、、 星子: そのことなんですけど 剛さんが 落ちるところ 録画しておいたんです。 剛: えっ ビデオか何かで 星子: ビデオじゃなくて 魔法で