ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ロフトの妖精 その23

妖精が嘘をつく事は
許されません。

それも根幹となす任務の事を
人間に嘘を言うなど
懲罰の対象になるはずです。

懲罰になったら
神聖界に閉じ込められ
当分は人間界に来られない事は
確かです。

私は何故あんな嘘をついたんだろうと
反省しました。

正直に
剛と一緒に暮らす事が
任務になったといえば
よかったのに
何故か
考え込んでしまいました。

妖精のすべては
上司が監視しています。
私の嘘も
直ぐに神政庁の知るところになるでしょう。

それから数日私は
びくびくしながら
本当の事を
剛に話そうか
それとも
上司に始末書を出そうか
悩んでいました。

そんな悩んでいる私とは
正反対に
ルンルン気分で
休みの日に
ホームセンターへ
材料を探しに行きました。

私も誘われましたが
行く気分にはなれずに
家にいました。

なにやら買ってきて
作り始めました。

夕方になって
私がご飯の支度を
始めた頃
階段の下から呼ばれました。

一段だけ
できたのです。

剛は得意げに
私に説明しました。

剛:
これを全段作るんだけど
一段だけ作ってみたんだ。

板に
高さを調節できる
ターンバックルをつけます。
このターンバックルは
建築で使う
束に使うもので
説明書きでは
2tの重さにも耐えられるものらしい

階段の高さに
板を合わすのが
簡単だから
これが良いんだ。

星子:
賢いのね
剛さん

難しいのに
1日でできるなんて

剛:
まだ1段しか作っていない
明日残りもがんばってみます。

星子:
無理しないで下さいね