ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

ブログ小説「笑顔のアイコンタクトに魅せられて」その152クリスマス編その3

僕は
山までは
絶対に泳げないと
確信した時
海に向かって
泳ぎ始めた。

ここで死ぬと
私の遺体は
そこらの
がれきの中に
挟まって
悲惨な姿で
薫子に見られてしまうと考えました。

先にあった
インドネシアの
大津波の時の話を
思い出したのです。

筆舌を絶するような
そんな
状態を
見せたくないのです。

少し泳いでいると
気が段々遠くなって
意識を失いました。

何時間か経つと
私は
空から
自分自身を
見ていました。

自分が
死んだことを
確認しました。

私の遺体は
引き潮の時に
太平洋へと出て
数日の後
太平洋の
底に
沈んでしまいました。

私の遺体が
発見されることはありません。

もう存在しません。

薫子さんに
見る事はできません。

そんなことが起きて
私は
死にました。

しかし
薫子さんと
夏子ちゃんのことが心配で
私は
この世に
残ってしまった。

あれから
もう三年
私は
いつまでも
この世にいることは出来ません。

それに
私がこの世にとどまっていたら
薫子さんと
夏子ちゃんが
幸せになることも
出来ません。

だから
今日限りで
もっともっと高いところに
移ります。

そこにいても
私は
薫子さんが見えます。

夏子ちゃんももちろん見えます。

愛し続けます。

しかし
しかし
、、、、、、、


と
陽一君の声は
とまりました。