成績が下がると 真一も 不安になります。 小学校の時は よかったので 「悪い評価を受けたこと」 がなかった真一は うろたえてしまうのです。 成績は 悪いよりは よいのに超したことがないと もちろん真一は 考えていました。 そこで 勉強しました。 父親に言わせれば 4人の祖父母や 両親の遺伝子は 良いに決まっているので 真一の成績が 上がるのは 当たり前だと 真一は聞いていました。 やればできると 真一は やっていたのです。 中学校を卒業し 公立の進学校に 入学しました。 頑張っている 真一は 秀才の集まる 進学校では 凡庸な成績になってしまいました。 もうその頃には 父親は 弁護士事務所の 跡継ぎには 真一は 無理だと決めてかかっていました。 父親は 息子の将来に 不安を持っていて 「やはり 財産を残しておかないと」と 思ったのです。 真一の父親は 当時既に 大金持ちで 十分な蓄えがありましたが もっともっと 蓄えておこうと 思いました。