夢で見たのか 現実だったのか わかりませんでした。 でも 自分の能力は 人間を越えていると 考えている 順子には 「たぶん 私は 天使なんだろう」と 確信していました。 夢の中で 「思った通りにやれば 良い」という言葉に 従おうと思いました。 学校に行ったら 先ず M子に S男が聞きたがっていたことを 聞きました。 M子は 「S男のことなど 考えていなかった」と 答えました。 それを すぐに S男に話すと 少し落胆していました。 しかしその後 S男とM子は 仲良くなることになります。 S男は 順子に お礼を言ってきました。 クラスメートたちは 順子は 愛のキューピットと 評判になっていました。 順子は その評判を 聞いて キューピットではなく 天使だと 思いました。 でも ふたりを 幸せに出来て 良かったと 思いました。 順子は 天使として 生きていこうと この時思ったのです。 2月になったとき 順子の家族は 西淀川に 引っ越すことになりました。 父親が 散髪屋さんを やり始めたのです。 母親や お祖母さんも 手伝うそうです。 店の開店に お金が 必要だったので 順子は 高校への進学を 諦めようと 考えていました。 しかし 順子は 医師になりたいことは 学校の先生も知っていました。 そこで 学校の先生が 特待生の制度を 利用するように 言ったのです。 順子が ずば抜けて 賢いことは みんなは知っています。 私立学校の中には 優秀な生徒を集めるため 学費無料奨学金付与の 生徒を募集しているのです。 1名とか 2名の 狭き門なのです。 順子は これを 受験することになりました。 今まで 順子は 100点を取らないように 少しだけ わざと間違えるようにしていましたが その試験では そんなことをしませんでした。 その結果 順子は 春からは クラスメートたちが 普通に行く高校とは 相当離れた 高校に通うことになりました。