ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「ふたりで行くよ」その77

正弥の考えているところは
「仲良く話したいな」
という言葉につきます。

なぜ話さなくなったとか
なぜ話をすると争いになるかとか
そんな事は
ほとんど考えていませんでした。

悪くないと思うけど
この際
謝って話をはじめようと思っていたとき
知香から
話がありました。

知香:
正弥さん
このごろ
ふたりは会話が無いよね

グサリと
いつもの直球です。

正弥は
何か
また
しかられるのかと思いつつ
ゆっくりと
知香の顔を見ながら
答えました。

正弥:
以前より
話さなくなったとは
感じています。
それは
私が原因?

語尾を上げて
疑問文で答えました。

知香は
その答えに
正弥らしいと思いつつ

知香:
正弥さんが
原因とは違うと思います。
でも
原因を
追求しても
仕方がないとおもいます。

話をしたいか
話をしたくないかが
問題です。

正弥:
そうだね。
知香さんは
いつも正しいことを
おっしゃる
理論的ですよね。

知香:
ごめんね
私の話って
理論的で
面白くないよね
私もそう思うけど
そんな話しかできないの

正弥:
知香さん
理論的だといっているのは
悪いということを言っているのではなく
ほめているんですよ。
知香さんの考えは
いつも正しい
そんな事を言っているのです。

知香:
正弥さんに
ほめていただいて嬉しいわ
でも
行き過ぎは
よろしくないよね

正弥:
そんな事無いんじゃないの
正しいことは
何処までも正しいのだから
押し通すことが
必要じゃないの

知香さんは
いつもしているじゃないか

知香:
えっ
いつも
押し通しているの
ごめんなさい

これからは
注意します。

言ってよね

正弥:
言っているつもりなんですけど
通じていなかったの

知香:
えっ
そうなの
そうなんですか
分かりませんでした。
ごめんなさい

正弥:
こちらこそ
はっきりといわなくて
すみません。

言わなくても
分かっていると
思っているところが
よろしくないですよね。

知香:
そうそう
なんだかんだと
話さないと
分からないことが
多くありますよね