ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

ブログ小説「大切な彼女は突然に」その64

そんな感じも
上羽には
一瞬に感じました。

最後の別れで
由美子の顔を
ジーッと見て
涙しました。

それから斎場
そして骨揚げ
大きい骨壺を
大場家の墓に納骨して
小さい骨壺を持って
家に帰り
住職さんに
お経を上げて
みんなが
家から出て行くと
上羽は
ひとりになってしまいました。

上羽の両親が
「実家に戻ったら」
と勧めたけど
この日は
由美子と
2週間だけ暮らした
マンションで
過ごすことにしました。

ひとりで
お部屋にいると
由美子が残した
ものたちが
上羽を
見ているように思いました。

『由美子に
見守れている?』と
思うようにしました。

疲れからか
眠たくなって
床につきました。

上羽は
夢に中に
由美子が出てくることを
望んで
眠りに入りました。

次に
上羽が気が付いた時は
窓は
明るくなっていました。

「由美子さんは
夢には出てこなかった。

あの時見た夢では
『これが最後』と
言っていたけど
そうだったのか」と
気が付きました。