ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「妖精の休日」その39

そんな一日が過ぎ
駅まで送って
和己は帰りました。

それから
1ヶ月にいちどくらいのペースで
湖子の家を
訪れるようになりました。

そのたびに
いろんな料理を作ったり
将来の家のことを
あーでもない
こーでもないと
話し合っていました。

そんな話の中
弥生が
「悟生も
和己さんちに
行った方が
いいよ」と言ったのです。

少しだけ和己は
困った様子でしたが
いつもとは変わりないように
振る舞っていました。

何ヶ月か経って
和己は
湖子を
家に来るように誘いました。

日曜日の朝
駅まで迎えに来た
和己とともに
湖子は
駅前近くの
和己の家
長瀬家を
訪れることになりました。

長瀬家は
江戸時代
この辺りで新田を開発した
大庄屋で
名字帯刀を許された名家でした。

この時代になって
何代目かの
和己の父親は
工場を
はじめていたのです。

家の近くにある工場には
従業員が
100人くらい働いていました。