沈黙がながく続きました。 それを破ったのは 母親でした。 母親: 和己は私のことを どのように思っているのですか。 剛: それは 父親も和己も 話していません。 近所の人が 話している ところによれば あなたがいなくなった 翌日には みんなで探したそうです。 会社の従業員にも 応援を呼んで 大捜索隊を編成して 地元長瀬はもとより 大阪府下奈良京都兵庫まで 探し回っていました。 その頃は 金沢に行かれていて いなかったんですよね。 一週間も 続きましたが 「便りのないのはよい便り」ということで 待つことにしました。 それ以来 母親のことは 話さないことになったようです。 たぶん ふたりとも 我慢していると思います。 本当は 会いたいのだともいます。 たぶんですけど 母親: そうですか 、、、、、、 私のことを 和己に話して下さい。 どのような結果になっても 受け入れます。 誰だか知れませんが よろしくお願いいたします。 剛: わかりました。 あなたの 思いを 伝えます。