前の世界で 新婚旅行は 楽しめませんでした。 今の世界でも 野村は 披露宴の料理を食べてしまったのです。 沖縄について 飛行場を下りて 空港に迎えに来ていた 観光タクシーに乗り込みました。 真由子は 前の世界の運転手さんと同じでした。 名物の おもしろい 運転手さんでした。 その日は ホテルに 直行しました。 ホテルに着くと お風呂に入って レストランで 夕食です。 豪華な料理で 真由子は食べきれないくらいでしたが 食べてしまいました。 野村も食事は残さない主義の通り 全部食べてしまいました。 前の世界では 食べた後 激しい腹痛に襲われることになっていたのです。 真由子は心配でした。 やっぱり話した方が良いのか この先のことも考えると 話した方が良いのかと考えたのです。 実は 野村は 10年後に 癌でなくなってしまうのです。 私が前の世界の話をすると 野村が きっと将来のことを 聞いてくると思います。 その時に 「あなたは 10年後に亡くなります。」なんて 言えないですよね。 でも言わないと これから来る 災難を うまくよけて 生きていけるだろうか。 レストランで 食事を終わって 窓からの夜景を 見ながら そんなことを 真由子は 思っていました。 そんな時に 野村: 真由子さん何を考えているの 今日は無口だね 疲れたの 真由子: あー あっ ちょっと疲れたみたい。 ところで野村さんは どうなの 野村: ぼくは大丈夫だよ 元気はつらつ とまではいかないけど 問題はないです。 と話ながら ホテルの自分の お部屋に 戻っていきました。