ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

ロフトの奇跡 その24

妖精が見ているとも知らずに
莉子と陽一の話は
弾んでました。

莉子:
抗がん剤治療って
大変だとは聞いていたけど
こんなに大変だとは思わなかったです。

陽一:
そんなに大変なんですか。

莉子:
何しろ
吐き気はするし
しんどいし
しんどいのには
限りがないんです。

抗がん剤を入れていくと
際限なく
しんどくなるのです。

陽一:
それは大変ですね
私の病気とは大違いだ
でも
若いんだから
早く癌なんかやっつけて
元気にならなきゃ

莉子:
そうなんですけど
お医者様がね
この病気は
直らないかも
とおしゃるの

陽一:
そんな
あなたが希望をなくしてどうするんですか
がんばらなきゃ
あなたを愛してくれるご両親や
ご家族や
お友達もおられるんですし
あなたが病気だったら
どんなに悲しむことでしょう
早く元気になって
安心させなきゃ

あっ
ごめんなさい
差し出がましく
言って
あなたがどんなに苦しいか分かりもせずに
言ってすみません。

莉子:
いや
ご親切にありがとうございます。
でも
そうですよね
田舎の両親は
心配してますよね。

陽一:
田舎はどちらですか。

莉子:
姫路の向こうの
龍野のほうです。

陽一:
そうなんですか
奇遇ですね
私は
姫路です。

莉子:
姫路ですか
高校生の時は
姫路に良くお買い物に
出かけたものですわ

ふたりの話は
ふるさとの話になって
続きました。


小一時間ほど経って
陽一は
「また会いたいので
病室を教えてほしい」と言いました。

莉子は
部屋番号を教えて
分かれて
帰りました。