ブログ小説「ロフトに住むレジ係」その26
そこの会社も 黙々と 流れ作業を する仕事でした。 8時間働いても 朝のおはようございますと 夕方のお疲れ様 以外話さないことも 希でした。 そんな無口な人の 集まりで 加代美には 少し困ったことだと 思いました。 でも お給料も それなりにいただけるので 普通に 勤めていました。 そんな会社に 6ヶ月ほど 勤めたとき テレビを見ていると アメリカの リーマンという証券会社が 倒産したと 報じていました。 大変だとは 加代美は 思いませんでしたが その年の瀬になると 加代美の会社は すっかり仕事がなくなってしまいました。 そして またもや ボーナスがもらえる その前日に いわゆる 派遣切りになってしまいました。 即ち 首に なってしまったのです。 寒い冬でした。 加代美には もっと寒い 冬でした。 加代美は ハローワークに また通い始めました。 そんな通い始めて まもない頃 道ばたの ホームセンターの 駐輪場の 掲示板に レジ係 募集と 書いてありました。