パン屋に通うようになって 冴子はもとより 子供も 登の両親も そしてたまに朝食を食べる登も パン食が多くなりました。 食パンから始まって ぶどうパン クロワッサン あんパン メロンパン カレーパン 焼きそばパン そんなパンの オンパレードです。 登の両親は 少し不審に思いましたが 食べ慣れると これが美味しい やみつきになって仕舞うのです。 特に子供には 受けていて それを口実に 毎日 パン屋に通うことになります。 勇治は すぐに 常連客の 冴子に 気が付いていました。 そして 勇治の方を チラチラ見るので 勇治も 気になっていました。 冴子は 子供の時は 普通の 女の子でしたが 30近くなって 閑な上に お金持ちだったので 普通の女性ではなく 少し目立つ 女性になっていました。 服装も 良いものですし お化粧も 美容部員の助言に従って 極めていました。 誰もが 一目置くような 女性になっていたのです。