ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

正月企画「もうひとつの冴子の人生 パート2」その30

冴子は
その若者を
おって
家の前のまで
来ました。

中年の
おばさんが
どたどたと
家の前まで走ってきたので
若者は
びっくりして
振り返りました。

若者は
すぐに
その女性が
母親と
わかりました。

子供の時に
すてられたと
思っていました。

たまたま高校生の時に
会って
全く気付いてくれなくて
そのことによって
憎しみが
増していました。

冴子は
「私冴子です。

すみません。

話があります。

聞いて下さい。」
と声を掛けました。

子供は
そこに立ち止まっていました。

冴子は
「ごめんなさい。

どんな風に
言っても
私が悪いのですが
ごめんなさい。

許してもらえるとは
思いませんが
話だけ聞いて欲しい

ごめんなさい。」
と言うのが
精一杯でした。

そのあとは
無言でした。

寒空の夕方
家の前で
ふたりは
黙って
立っていました。

子供の方は
下を向いていました。

どのくらい時間が経ったのか
中から
登の母親が
飛び出してきました。