ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

ブログ小説「冴子の人生は」その119

キャベツ工場では
主任になるということは
誰もが嫌がる
ことだったのです。

少しお給料が上がりますが
その責任が
大きいのです。

責任以外に
仲間との
関係が
凄く悪くなるので
それで
なりたがらないのです。

そんな主任に
なった冴子は
その職を良く勤めました。

社長の指示に従って
同僚
というか
部下に
指図していました。

角の立たぬように
うまく指示するのは
やはり
難しいことです。

そんな日々が続くと
キャベツ工場では
話すことは
仕事のことだけで
孤立していました。

もともと
中学校の友達は
あの事件で
つきあいはないし
高校の時の友達は
大方
大学へ進学して
それ以来
会っていません。

幼なじみは
駆け落ちしたことによって
つきあいはなく
パン屋をやっていた頃の
友達は
震災でちりじりになって
音信不通となりました。

家と
会社の
往復で
特に用事もなく
駅前を
ウロウロするくらいです。

安月給では
ショッピングも
できません。

高級店を
ウロウロして
見て回ると
ストレスだけが
たまるので
そんなことも
しなくなりました。