農閑期の 農作業は それ程でもありません。 夏の暑さに比べれば 冬の寒さは 仕事をしていると 苦になりません。 夏に 日射病(今は熱中症と呼んでいるようですが)で 倒れることが あっても 冬の寒さで 倒れる人は いませんでした。 こうして 一年が終わる 年末が来ます。 年末には 神社にしめ縄をかけて 30日には 餅をついて 31日には おせちを作ります。 大晦日に 年越しそばを食べるような習慣は ありません。 ご仏壇 床の間 かまど 倉庫に お餅を供えて 正月を迎えます。 お寺では 除夜の鐘が 今と同じように ならされますが それを 起きて聞く人など この時代には ほとんどいません。 正月が開けると 3日までは 朝の間の仕事は ありません。 1日は 雨戸も 開けることはありません。 もちろん 外にある便所に行くために 玄関の扉は開けますが 『福が逃げる』と言って 開け放すことはありませんでした。