ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

ブログ小説「ふたりで行くよ」その23



正弥は
何か
懐かしいような
気持ちになりました。

千香は
利発で行動的ですが
美しいとか
かわいいとかいう
表現には当てはまらない
まったく普通の
女性でした。

顔や
姿に
惹かれたというのではなく
ただなんとなく
懐かしく思ったのです。

それは
友達の懐かしさでもなく
親のような
やさしさでもありません。

千香をじっと見た瞬間
電流に感電したかのような
懐かしさを
感じたのです。


かたや
千香のほうも
同じように
感じたかというと
何も感じませんでした。

正弥が
そこにいても
空気のような
存在だったのです。

ただただ
千香は
カッターのときの
恐怖だけが
頭の中に
あって
正弥を
認識するところまで
来ていなかったのです。