ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

ブログ小説「ふたりで行くよ」その22

実際は
10分くらいの間でしたが
漁船が救助に来た時には
また海は
なぎってしまっていました。

漁船に曳航されて
港に帰ってきたとき
正弥は
ふらふらでした。

それ以上に
千香は
どうしようもなく
顔が青ざめ歩くのも
おぼつかない様子で
同じ班員の
女性に
助けられながら
船から上がりました。

全員
陸に上がると
救急車が来て
気分の悪いものだけを
病院に
運んでいきました。

正弥の班では
千香だけが運ばれました。

リーダーが
病院に
ついて行ったので
正弥たちは
宿舎に戻り
お風呂に入って
待つことにしました。

夕方
待っていると
リーダーに連れられた
千香が
帰ってきました。

千香は
自分のために
理科教室が
遅れたことを
謝りました。

正弥は
そのとき
千香の顔を
じっくりと
はじめてみたのです。