ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

ブログ小説「突然30年前に戻った順子の場合」その44

野村は
順子が
「未来から帰ってきた」
と言う話を
はじめは
もちろん信用していませんでした。

そんな話を
する理由は
何なのか
不思議でした。

野村:
順子さん
今日は4月1日でもないし
何故そんなことを
私に話すの
信用しないでもないが
そんな突拍子もないことを

その問いに
順子は
「それはそうだ」と
思いましたが
話して良いものかどうか
少し躊躇しました。
でも
話さないと
いけないことなので
話すことにしました。

順子:
それはね
びっくりしないでね。
まだ手遅れになっていないから
心配しないでね
絶対だよ
今なら
大丈夫だから

野村:
わかったから
続きを
話して

順子:
前の世界では
野村さんは
今から
4年後の
夏に
胃がんで死んでしまうの
まだ4年も先の話だから
今なら
大丈夫だから

野村は
悪い冗談だと思いながらも
順子が
そんな嘘を
つくわけがないと思いもあって
一瞬ドキッとしました。

野村:
そうなの
その話は
本当なの

順子:
こんな事嘘を言わないわ
今から3年後の
秋口に
胃が痛いというので
病院に行ったら
すぐに
胃カメラの検査をして
それから
その3日後に
手術を受けるの

手術後に
摘出した胃を
前にして
医師が
「胃がんは
胃の裏まで達していて
近くの
リンパ節にも
転移しているの
一応胃を全摘
それから胃周りを
郭清して終わったけど
医師は
私に手遅れだ」と
私に説明したの

順子は
そのことを思い出し
涙目になっていました。

それを見た野村は
順子の話は
本当だと
思いました。