ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

ブログ小説「妖精の休日」その37

湖子は
一時はどうなるかと思っていたので
和やかに
終わって
ホッとしました。

大学でも
和己は
もっと近づいてきました。

もう
結婚する気分です。

一週間後
同じように
大きめの
買い物袋を持って
やって来ました。

こんどは
シチューを作るらしいのです。

前のように
気迫が感じられました。

作り始めました。

キッチン秤で
量りながら
作り始めました。

こんどは
予定通りに
出来上がりませんでした。

時間がかかり
できなかったのです。

同じように
食卓に並べられました。

湖子の目には
再試のように見えました。

弥生や和己には
そんな風に思っていないようで
大きな期待と希望の
食卓だと
感じていたのです。

食べ始めて
ふたりは
顔を見合わせ
笑顔になりました。

「すこし言っただけで
こんなに美味しいものが
できるなんて
和己さんは
料理の天才ですね」と
弥生が言うと
「いえいえ
そんな事はないです。

家で
相当作りましたから

家族は
連日シチューで
大変みたいでしたよ。

でも
健康のために
家でも
薄味にしようと
決めたんです。

みんな元気で
暮らせたらいいですよね」と
和己が
答えました。