ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「妖精の休日」その129

最近の弥生は
アパートの
お金の計算が
上手にできません。

すこし
認知症になっていることは
確かでした。

湖子が癌で
入院した時も
黙っていても
うまく過ごせたのは
そんなためだったかも知れません。

気丈な
弥生にも
否応なしに
老いていきました。

湖子の力では
止めることができません。

もちろん
妖精の力を
使ったら
止めることもできますが
それを使うことは
今はできません。

人間は
無力だと
つくづく思いました。

弥生の
老いは
段々と
ひどいことになりました。

「月日が
経たないで」と
願ってしまいました。

人間として
生まれて
50数年間生きてきて
願ってしまったのは
何回目か
記憶に残らないくらい
いろんな事を
願っていたことに気が付きました。

人間は
こんな風に
願うんだと
思ったのです。

その願いを
受ける
妖精は
大変だわと
重ねて思ってしまいました。