ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「ロフトで勉強しましょ」結婚編その27

いつものように
とりとめもない
話をして
時間が過ぎていきました。

ふたりで食事を作って
楽しく食べました。

十詩子は
どのように
話すべきか
頭の中で
考えていましたが
名案は浮かびませんでした。

帰る時間は
決まっていますので
心がせきます。

やはりここは
普通に
話すことにしました。

十詩子:
悟さん
先日
敬子から電話があって
会社に来て欲しいというの

それで行ったら
私がお世話になった
元経理課長と
電子計算機室長に
お願いされたんです。

会社に
嘱託で
勤めて欲しいというのです。

ひとりでは決められませんというと
婚約者と相談して下さいと
言われました。

悟さん
どうすればいいでしょうか

悟:
嘱託ってどんな仕事なの

十詩子:
仕事は
会社全般の調査なんですって

今まで私がやってきたことと
大体同じです。

私って
暗算ができるから
重宝がられているの

悟:
勤務時間はどのくらい?

十詩子:
たぶん
週に3日くらいで
半日だと思います。

悟:
勤める場所は
尼崎工場なの

十詩子:
たぶん
尼崎工場か
大阪支店に

報告に
東京に行くこともあるかも知れません。

悟:
それならいいんじゃないの

僕がいるときは
家にいるんだろう

それならいいと
思います。


悟に
社外取締役のことは
言えませんでした。

嘱託とだけ言って
嘘をついてしまったのです。

罪悪感が残りました。