医師は 今わかっていることを 詳しく説明してくれました。 悟と十詩子は うなずいてはいましたが 何が何だか わかりませんでした。 最後に 「セカンドオピニオンが必要なら 検査結果を お渡します」と 付け加えました。 十詩子は よく理解しないまま 「お願いします」と 答えて 診察は終わりました。 セカンドオピニオンの書類と 3日後の 検査結果待ちとなって 家に帰りました。 家に帰っても 特に 会話はありませんでした。 夕方になって 創が 帰ってきて 結果を聞いて来ました。 膵臓癌である可能性が多いこと セカンドオピニオンのこと 3日後の検査待ちのことを 言ったら 創も 同じように 力が抜けたような様子でした。 創は セカンドオピニオンの 先生を 調べてみると言って 部屋に行きました。 夕ご飯の時間になっても 十詩子は ジッとしていたので 悟は わからないように 食事の支度を 始めました。