病院では たくさんの 患者と その付き添いであふれていました。 予約した時間が来ても もちろん 診察は始まりません。 1時間ぐらいして 呼ばれて 3人は 診察室に入りました。 40過ぎの 医師は しっかり 十詩子を見ながら 話しました。 「紹介状を見る限り 膵臓癌の可能性は 高いので 私は 手術可能かどうか 調べてみることにします」 といって ペットシーティーの検査の用紙を 渡されました。 検査室に行くと 1時間ばかし 待つように言われました。 中庭が見える 待合室で 待ちました。 十詩子は 朝ご飯を食べていないので お腹が空いていました。 看護師が来て 水を飲むように 言って帰りました。 創が 買ってきた水を 十詩子は 飲みながら 待ちました。 十詩子は 平静を よそうっていました。