ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「ロフトで勉強しましょ」結婚編その99

その沈黙の時間
十詩子は
薬物療法を受けるかどうか
迷っていました。

「高校を出て
都会で働き始め
悟と出会い
誤解から別れて
でも忘れられずに
思い続けて
再会して
結婚できて
幸せでした。

これ以上の幸せは
もうやってこない

万が一にも
薬物療法が成功して
生きながらえたとしても
もしかすると
悟が
先に逝ってしまうかも知れない

そうなれば
私は1人残されて
きっと不幸せになるだろう

悟に看取られて
先に死ぬ方が
幸せに違いない

悟の目は
私に
少しでも
生きていて欲しいと
言っているに違いない

やはり
薬物療法しか
選択の余地はないのかな

でも
ここで
死ぬ方が
、、、、、、、、、」
とあれこれ
悩んでいました。

その時間は
少しでしたが
主治医が
「どうされますか。
薬物療法するために
入院しますか。」と
聞いて来ました。

十詩子は
「わかりました。

お願いします。」と
答えました。