ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「ロフトで勉強しましょ」結婚編その107

机の引出を
おそるおそる見ました。

いろんな書類の
一番下に
淡い
緑色の
十詩子がいつも使っている
封筒が入っていました。

封筒の表に
「大好きな悟さんへ」と
書かれていました。

封筒には
4枚の便せんが入っていました。

1枚ずつ
読んでいきました。

1枚目は
悟への手紙
2枚目は
創への手紙
3枚目は
遺言状
4枚目は
豊岡の両親への
手紙でした。

悟への手紙は
短文でした。

「残念だけど
先に逝くね。

ふたりは
会うべきして会って
愛し合ったので
誤解して
そして
再会すべくして再開して
そして
幸せになりました。

幸せが
永遠でないことなど
それは当たり前のことです。

私が
先に逝けるのは
幸せなことです。

ひとりにならないもの

私は
天国から
悟が見えるし
幸せです。

先逝っているね

それに先に逝った方が
天国では
若いでしょう。

見守っているから
ズーッと長生きしてから
こっちに来てね

そしたら
私が若いのにびっくりするわよ

またね」と
綺麗な字で
書かれていました。