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ロフト大好きの68歳の老人の日記です

アスカルの童話 白血球アスカル

アスカルの童話 白血球アスカル

おじいさんの体の中の
大腿骨の中でアスカルは、生まれました。
とても暴れん坊な可愛い白血球です。
少し時間が経ってから
アスカルは、白血球の学校に行きました。
どのような理由かわかりませんが、
校長先生は、アスカルを
NK細胞学科にいれました。
勉強は、おじいさんの細胞と
その他の細胞を見分けるものが主でした。
同じクラスにジョンが居ました。
ジョンは、とても聡明な白血球で
クラス一番の成績でした
NK細胞は、人間で言えば
007のボンドのようなものです。
殺人許可証を持ったボンドが
秘密兵器で次々に悪者をやっつけていく
のと同じように
誰からの指示を受けずに、
おじいさんの正常な細胞と異なる細胞や
細菌をやっつけるのです。
ジョンは、優秀でトップで卒業していきました。
アスカルは、卒業試験をぎりぎりのまぐれで通って
卒業できました。

アスカルは、血液の中やリンパ液の中を
流れながらおじいさんの体の中を
見て行きました。
アスカルは、毎日が楽しかったです。
あるとき、アスカルがリンパ管を流れているとき
リンパ節までやってきました。
ゆっくりとしたリンパの流れに乗りながら
リンパ節の奥を見て行きました。
そうするとリンパ節の奥の奥に
なにやら人影いやリンパ球の影が見られました。
アスカルは、「誰だろう、こんなところに」
と考えました。
ゆっくりと近づくと
ジョンがほかの細胞と争っています。
ジョンは、アスカルを見つけて
「アスカル!こいつら悪い細胞なんだ!
きっと癌に違いない。
隣のリンパ節に行って
援軍を呼んできてくれ」と叫びました。
アスカルは、慌てて隣のリンパ節に飛んでいきました。
そこには、老練なNK細胞が多数駐屯していました。
報告を受けたNK細胞の1個中隊が
ジョンが戦っているリンパ節に急行しました。
アスカルは、後ろからついて行きました。
アスカルが問題のリンパ節に着いたときは、
その戦いは、一進一退でジョンをはじめたくさんの
NK細胞が傷ついていました。
しかしそのとき何かNK細胞すべてに
力が甦るようなものが
血液を流れてきたのです。
一瞬にしてNK細胞が優勢になり
たちまち悪いがん細胞は、すべて駆逐されてしまいました。
しかし、ジョンをはじめ多くの
NK細胞も死んでいました。

アスカルは、とても悲しかったけど
ジョンのためにも
おじいさんのためにも
立派に任務を果たそうと思いました。
血液中を流れながら
目の網膜までやってきたとき
外に何やら「落語」が見えました。

この話は、フィクションです。