ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ロフトで勉強しましょ 54話

東京への転勤は
社内では
栄転です。

しかし十詩子にとっては
東京栄転は
栄転ではありません。

悟と別れるのは
本当につらいです。

4年前に
総合事務職に
変わったことを
うらやましく思いました。

でも後悔しても始まりません。

十詩子に選べる道は
次の三つしかありません。

一つ目は
大胆だけども
悟のところへ
押しかけ女房になる。

二つ目は
会社を退社して
この地で
再就職して
悟を待つ。

三つ目は
東京で
悟を信じて待つ。

この選択肢
いずれも無理があるように思いました。

自分の気持ちに
素直になれば
もちろん
悟の女房になることを
願うのですが
悟には
家族もいるし
そんな簡単に
出来るようなことではありません。

二つ目の
会社を退社するのは
世話になった課長や
室長や
敬子にも
迷惑を掛けて
恩を仇で返すようなことに
なってしまうのです。

三つ目の
悟を信じて
東京で待つのが
十詩子に残された
唯一の道ではないかという
結論になりました。

十詩子には
悟を信じることが出来ました

それで
十詩子は
悟に
東京にしばらくの間行くことを告げて
東京に転勤していきました。

悟は
ぼくを信じると言ってくれた
十詩子を
信じることにしました。

でも3年は
十詩子と悟にとって
少し長い時間でした。