美智恵は 数えの6歳から 習い事を始めました。 当時では普通だった そろばんや ピアノ バレエ お茶 お花 そしてお琴 などさまざまな 習い事をしました。 そのために グランドピアノを 新しく買い換えたりして 家族もやる気十分だったのですが やはり才能というものが必要で ピアノ・バレエは まもなくやめてしまい、 そろばんも 中学生になる時にやめてしまいました。 高校になっても続いたのは お菓子も食べられる茶道と きれいなお花を 毎週生ける華道 それと お琴を弾く筝曲だけになってしまいました。 茶道や華道は 長く続けているので 師範の免許を もう少しでもらうところまで来ていました。 筝曲は お正月や おじい様やおばあ様 お父様やお母様（美智恵はそう呼んでいたのですが）の お誕生日に お母様と一緒に弾いて 家族を楽しませていたのです。 特にお正月には 親戚多数がやってきて おじ様の尺八と合奏したりして 大変好評で 美智恵も気に入っていたのです。 高校になると 女子大生の家庭教師に 勉強を教わることもあって 大変忙しい日々でした。 そんな美智恵は 桜が遅咲きだった春に 大学に入学します。 家族打ちそろって 入学式に出ました。
