ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「ロフトに住むレジ係」その20

明くる朝
眠たい目で
預金通帳を見ました。

慎ましやかに
生活したおかげで
相当貯まっていました。

それに
就職難の時代なのに
毎月決まって
お給料が
入ってきていました。

その上
家賃も
安くなって
余裕ができてしまいました。

なんか
加代美は
気が大きくなって
バブルの時の
友達と
連絡を取ることにしました。

バブル時代の友達は
同じような生活をしているひとと
そんな時代を
引退した人とに
分かれます。

バブル時代を
引きずっている人は
すぐに返事が来ました。

何しろ
お金持ちと
結婚していて
今時の中国風に言えば
富裕層な友達が
3人いて
4人で春の復帰祝いと称して
ホテルで食事です。

それから
何度か
ショッピングや
食事をともにして
加代美は
楽しいと
思いました。

言葉では
うまく表現できませんが
サークル活動より
気が晴れるような気がしました。

スッキリしたような
気がしたのです。

この快感は
バブルの時の
ものと
同じでないような
気がしたのですが
何か分かりませんでした。


夏には
ホテルのプールに行ったり
秋には
真っ赤な紅葉が見える
山上のホテルで食事
そんな日々が続いて
正月は
ヨーロッパ旅行に行くことになりました。

11月末に
そんな旅行プランが決まりました。

旅費は
加代美のお給料の
2ヶ月分でした。

預金は
残り少なかったけど
ボーナス払いにしようと
思いました。