ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「冴子の人生は」その98

店から遺体が
発見されたことを
岡山の
義理の父母に
電話で連絡しなければならないと
気が付きました。

公衆電話は
殆どなくなっているか
繋がらなくなっていましたが
避難所に
無料の電話があると
話しに聞きました。

そこで
近くの小学校へ
行きました。

電話が
机に並べてあり
そこに並んでいました。

冴子も並んで
電話を待ちました。

前の人の話は
かなり深刻でした。

妻と子供が家の下敷きになって
子供を
抱いて
妻が見つかったというものです。

父親と
話しているのでしょうか
泣き崩れていました。

そんな長い電話を
横で聞きながら待ちましたが
隣の電話が空いたので
冴子の番がやってきました。

メモ帳の
電話番号を
押して
岡山へ電話を繋ぎました。

すぐに
母親は出ました。

遺体が発見されたこと
検視に時間がかかること
明後日くらいに
近くの寺に安置されることを
伝えました。

母親は
冴子が
勇治を助けるために
全力を尽くしていたことを
河本さんから聞いていたので
労をねぎらう言葉を
冴子に掛けました。

もう
涙も出尽くして
その言葉を
じっと聞いていました。

明後日
行くといって
電話は切れました。