ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「笑顔のアイコンタクトに魅せられて」その47

それから
2週間に一回くらいの割合で
デートしました。

お互いの家も
相互に訪れて
家族公認の
仲になるのも
すぐでした。

陽一君が
まだ大学生なので
具体的なことは
決めていませんでした。

陽一君の家族は
薫子のことをえらく気に入っていて
大喜びでした。

薫子は
陽一君が
段々と
好きになっていました。

親切だし
話しも面白いし
何より
薫子のことを
愛していると
考えたからです。

二十歳になったばかりですので
もう少し
仕事に頑張りたいと
思っていたので
陽一君なら
大学を卒業してからですので
それも
良いと思っていました。



登は
夏になると
ボランティア活動に行くところもなく
いつものように
怠惰に過ごしていました。

そんなある日
登の行っていた大学の隣の大学の掲示板を見ました。

仮設住宅を回る
医療班の
ボランティアを募集するという
チラシを見たのです。

医療に経験のない
登でしたが
何でも
興味を持つ
登ですので
深い考えもなく
応募したのです。

電話をして
現地集合でした。

重い機材を運ぶのが
登の仕事でした。

登は
大学のメンバーと
挨拶しました。

その中に
美奈子さんが
いました。

美奈子さんは
薫子さんに教わった
笑顔のアイコンタクトを
登にしてみました。

大学のメンバーには
ネタがばれているので
効果の程が
計れないからです。

笑顔のアイコンタクトをされた
登は
同じように
笑顔で
返しました。

その後
作業をして
汗をかきました。

登は
美奈子さんではなく
一緒に行っていた
他のメンバーに
医療について
いろんなことを
聞いていました。

それを見ていた
美奈子さんは
「やっぱり
ダメだわ」と
つぶやきました。