ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「笑顔のアイコンタクトに魅せられて」その109

登は
見てはいけないものを
見てしまった
と思いました。

何かわかりませんが
がっかりです。

その日は
食材は買いましたが
料理は
母に任せて
何となく
テレビを見て
お風呂に入って
早く寝てしまいました。

夜中目が覚めた時
なぜだろうと思いました。

どうして
こんなに悩んでいるのだろうと
思いました。

知らず知らずに
薫子さんを
好きになっていたんだと
思いました。

見ただけ
笑顔を見ただけ
それに
食材についてほんの少しだけ話しただけなのに
なぜこんなに
薫子さんのことを
好きになってしまったんだろうと
考えました。

考えても
考えても
わかりませんでした。

うつつで
朝まで過ごし
起きて
母親の作った朝食を食べました。

母親には
「今日は登は元気ないようだけど
風邪でも」と
聞いてきたくらいです。

自分でも
変だと思いつつ
出社して
運転は
少し危ないと自分でもわかっていたので
社員の車に同乗して
向かいました。

その間ズーッと
「薫子さんは
結婚していたんだ」と
復唱するように
心の中で
叫んでいました。