ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

長編小説「昭和」その30

北東の風が吹くと
大風の
予兆と
先代の清左衛門から教えてもらったことが
ありました。

その年は
被害が出るほどの
大風もなく
堤防が決壊するほどの
大雨も降らず
病虫害もなく
平穏な
収穫を迎えました。

ここ何年
収穫は
少なくなっていたので
村人は喜んでいました。

新たな
問題が生じないように
早く収穫することが
新たな課題になりました。

充分に
穂が垂れて
黄色くなって
実が入った稲から
稲刈りが始まりました。

腰に前年とれた稻藁を付けて
右手に鎌を持って
田んぼに入りました。

鎌はいつもの平鎌ではなく
ノコギリ鎌と呼ばれる
ノコギリ状になっていて
柄に斜めに付いています。

左手で
一番左の稲を持ち
右手で引くように切断します。

一回で切れます。

次にその切れた稲を持ちながら
右の株を持ち
同じように切断します。

5株切ると
立ち上がって
稻藁を取って
切り取った束に
回しその後
稻藁を持って
切った束を
回します。

束を持って回して縄状になった稻藁を
回した束に
差し込み
結束完了です。

まだまだ子供の
亀太郎は
背がありませんので
回す所が
うまくできません。

江戸時代の稲は
背も高かったので
扱いにくかったのです。

稲刈りは
中腰の姿勢が続くうえ
両手がふさがっているので
腰が痛くなる
辛い仕事です。