ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

長編小説「昭和」その108

底だけ鉄できた
桶で
燃えないのかと
お思いでしょうが
それが燃えないのです。

鉄の部分だけ
火が当たるような
仕掛けになっています。

焚き物は
薪ではなく
藁です。

今津は
薪が取れるような
入会地を持っていませんので
薪は買わなければならないのです。

流木を
拾ってくるのが
薪が手に入る
最大の方法です。

そこで
藁を使います。

藁は
藁製品のために
使わなければならないので
枝川の
河川敷に生えている
ススキなども
刈り取って
使いました。

藁は
薪と違って
火力は強いが
パーッとすぐ燃えて
終わるので
かまどと一緒で
ズーッと
ついている必要がありました。

時間が
必要なんです。

夕食も
同じように済み
そのあと
用事を済ませ
最後のお風呂に入っも
仕事は終わりではありません。

裁縫仕事が
残っています。

当時の服や
お布団は
すべて
その家の
女たちが
作っていたのです。