剛:
へー
魔法なの
どんな風にしてみれるの
星子:
バーチャルなビデオのような
3Dのような
映像よ
見てみます。
3次元だから
見る方向を変えると
裏側も見えるのよ
剛:
すごい
星子:
でも大声を出したら
ダメですよ
他の人が
おかしな人と思うから
じゃ出しますからね
私はそう言って
魔法の杖で
剛が落ちるときの
映像を
角度を変えながら
何度も
映し出しました。
もちろん
みえるのは
私と剛だけです。
剛は
じっくり見ながら
うなずいて
何かわかってしまったような顔をして
こちらを見ました。
剛:
わかりました。
こんな風に
いつも階段から落ちているんですね。
何度も落ちているのに
わかりませんでした。
星子:
剛さんわかったのですか
私には
わからないけど
剛:
残念、、
いや
わかりました。
落ちるのは
足を斜めに
階段の踏面に乗せているためで
斜めに乗せているものだから
ちょっと前にいっただけで
滑り落ちてしまいます。
この滑り落ちるのを
防ぐには
足を乗せる所を
広くしなければなりません。
星子:
つまり大きな階段に
つけ替えるという事ですか。
剛:
別につけ替えなくても
良いみたいです。
星子:
どうするんですか
剛は
その方法がわかって
残念であるように思えました。
私も
そんな方法がないと思っていて
いつまでも
剛と一緒に暮らせると
思っていたのに
思いがけない
ことから
剛は
その方法がわかってしまったのです。