ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「冴子の人生は」その90

冴子は
母親と抱き合って
また崩れました。

助けに行こうに
まだまだ
残り火が
有って
ちかづけたもではありません。

ふたりは
焦げ臭い臭いなか
焼け跡を
できるだけ近づいて
その日一日
過ごしました。

河本さんが
持ってきてくれた
食べ物や
お茶
そして暖かいコーヒーを飲んで
心が
少し暖まったように
一瞬感じました。

夕方になって
河本さんの母親は
「今日は
私の家に来て
お風呂に入って
着替えをして下さい」
と言ってくれました。

冴子は
辞退しましたが
何度も
言ってくれるので
河本さんの家に
行くことになりました。

がれきが散乱した
国道を東に進み
トアロードを
北に向かい
一時間くらい掛かって
河本さんの家に付きました。

一時間くらいしか歩いていないのに
がれきの量は
全く違います。

殆ど
壊れた家がありません。

冴子は
登と来た時
そして
勇治が北野の辺りに
住みたいと言っていたことを
思い出しました。

あのとき
私が
北野は嫌だと
言ったので
尻池に住むことになったのです。

私があんなことを言ったから
、、、、
そう思い出したら
また泣いてしまいました。