ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

「もうひとつの冴子の人生 パート2」その38

登は
家庭のために
働いていた僕を
見捨てて
出ていった
冴子を
怨んでいました。

その恨みのために
仕事以外の
人とは
あまり交流したことはありません。

冴子のことが
原因で
人間不信だったのです

冴子の
笑顔を見ていると
登は
今まで
そんな恨みを
引きずっていたことを
後悔しました。

そんな登を見ていた冴子は
わかりました。

息子も
何か打ち解けたような気がしました。

息子が高校の時に
偶然
チラシを配っていた冴子に
無視されたと
思っていたことも
誤解であることが
話でわかりました。

みんなが幸せになったとまでは
言いませんが
少しだけ
暖かくなって
少しだけ
良かったと
思いました。

そして
別れました。


ウキウキした気分で
家へ帰りました。

夏の暑い日でしたが
汗が出ても
さわやかな気分でした。


家に帰ると
川上さんから
電話があって
今日のことを聞いてきました。

冴子が
元気よく返事すると
すべてをわかったようでした。

そのくらい
冴子は
晴れ晴れした
気分になっていたのです。