ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「突然30年前に戻った順子の場合」その52

野村が
娘の結婚相手のことを
あれこれ聞いてきましたが
「それは
秘密にしておきましょう。

それに前の世界とは
全く違うし
私は
凄く幸せだし

きっと
前の世界と
違うかも知れないし」と
答えました。

「でも
前の世界のことを
考えて
やはり
私は
勤めに行きたいの

今の幸せが
怖いのよ」と
付け加えて
共稼ぎを
了承してもらいました。

同じように
前田さんの
紹介で
駅の売店で
勤めはじめました。

前の世界では
お金に汲々として
売店の仕事をして
帰ってから
子供の世話をして
家事をして
休みもなく動いていました。

そんなに働いても
子供ことを
相談する相手もなく
すごしていました。

この世界では
どんなに忙しくても
優しい野村がいるし
家事も
手伝ってくれるので
安心でした。

売店の勤務も
嫌なお客もいるので
前の世界では
すこし嫌でしたが
同じように嫌な客が来ても
うまくこなせるようになりました。

うまくこなせると
「やった-」と
思わず
心で叫んでしまいました。

同じ
状況でも
幸不幸は
気の持ちようかと
思いました。